きりのいいもの

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久々に新録したらナレーターなのに声の衰えを感じてしまった

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つい先程まで収録をしていました。なにはともあれ、声に出して読むのって楽しいですね。

とは言いつつ……今年は執筆の仕事ばかりやっていたため、ナレーションの仕事はゼロでした。

 

声を万全な状態に保つには毎日の喉ケアと発声練習が大切です。

ですが私は多忙を理由にそれらを欠いていました。

 

2年前、私は某所で「発声練習配信」をしていました。

会社勤めに加えていろんなところで記事を書いているのもあって、自己研鑽する時間が取れないのです。その割には上昇志向強めで、声の仕事を確保しようにも技術・収録環境ともに基準値以下なことに嫌悪しています。もちろんそれは今も同じで、収録するたびにたくさんの反省点を浮かべては悔しい思いをしています。

 

悔しさを無くすにはとにかく努力するしか方法はありません。それは執筆の分野でも同じです。

収録環境を整えるにもお金は必要、執筆で得たギャラは税金支払いに宛てていました。片や、発声練習は時間さえ作ればお金はかかりません。ただ私は意識が低いので、無理矢理にでも時間を作る必要がありました。

そこで始めたのが「発声練習配信」だったのです。

 

発声練習内容は至ってシンプル。発声練習メニューをひたすらこなすだけです。

当時は外郎売でトチった部分を元に自主練メニューを組む」ことをやっていました。フォローさせていただいているエンジニアさんが「外郎売を音の乱数表として活用してみて」とおっしゃっていたのもあり、コンディショニングチェックとしてやっていたのを覚えています。

 

 

そこから苦手な行を片っ端から練習して終わる、というのを週一でやっていました。ロングトーンもしていたので、初見の方は「異端すぎる配信だ」と思われたかもしれません。

それでも、たまにコメントしてくれる人もいて発声練習なのに盛り上がったこともありました。リスナーが楽しんでくれればこちらも楽しくなりますが……もはや「発声練習配信って何なんだろうな?」とも思うようになりました。

 

ラジオアプリの話でいうと、少しでも自分の配信を聴いてほしい気持ちがあったのは事実です。一人でも立ち止まってくれさえすれば良いと思いました。

そういう承認欲求を「発声練習」によってコンテンツ化してしまった自分に疑問を持ち始め、とうとう去年「発声練習配信」を辞めることにしました。

 

ぶっちゃけ、配信することで発声練習を楽しくできれば良いなと思っていました。

しかし現実は違っていて、人が来る味を覚えれば楽しいはずのことが楽しくなくなっていきました。

 

その後私はお金を稼ぐために執筆業と会社業務に追われ、発声練習する時間確保を怠るようになります。収録時はさすがに喉を開かなければならないので発声練習を行いますが、付け焼き刃が研ぎ澄まされた刃に勝てるわけもなく……両立って本当に難しいです。

だから声が衰えるのは当たり前ですし、選ばれないのも納得するというか……ただやっぱり「声で勝負したい」気持ちは未だにあって、選ばれるための努力をしないといけない危機感はずっと抱いています。